肉髻と螺髪の意味と彫り方

肉髻(にっけい)と螺髪(らほつ)について。

今回は工程の動画も撮っているので細かく解説していこうと思います。

 

釈迦如来像や阿弥陀如来像などの如来の特徴として「三十二相八十種好」と言うものがあります。これに髪型の特徴が明記してあり仏様を木から出していく際にこの特徴を意識して彫り出します。

 

 

・肉髻(にっけい)

画像のように如来像の頭部に盛り上がりがあります。この部分を肉髻(にっけい)と言います。

大日如来は例外で無いのですが釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来などにあります。

 

この盛り上がりは髪の毛の盛り上がりではなく頭の形が盛り上がった形です。ここに知恵が詰まっていると言われています。悟りに達した証でもあります。

 

 

 ・螺髪(らほつ

肉髻にあるブツブツした部分が螺髪になります。この一つ一つが渦を巻いています。(画像には無いので、これからその渦を刻みます。)

巻貝のように髪の毛がカールしています。この髪形は、昔のインドの階級の高い人達の髪型に由来していると言われています。

 

 

実際に彫っていく様子を動画付きで説明していきます。

 

大まかに肉髻の頭の形をつくったら螺髪の縦幅を刻んでいきます。詳しくは下の動画をご覧ください。

 

 

刻み終わった様子。深めに彫ると立体感が出ます。

 

 

次は横幅を刻みます。

 

 

四角になるようにしていきます。こちらも詳しくは動画をご覧ください。

 

 

次は四角の角を削って八角形にしていきます。

 

 

欠けないように丁寧に刻んでいきます。

 

 

渦まで彫る場合は少なくここで終わる場合も多いです。

 

もっと詳しい彫り方を見たい方は当工房のサブサイトで仏像の彫り方を沢山載せていますのでご覧ください。

 

詳しい螺髪の彫り方も公開しています。

 

こちら→ 仏師が教える仏像彫刻 (仏師 坂上俊陽 サブサイト)

 

 

 

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