仏師が彫り出す弥勒菩薩半跏思惟像 中宮寺タイプ

 

今回は個人のお客様からのご依頼です。

 

常に拝める念持仏のご依頼もあります。

 

今回は顔に重点を置いた仏様のご依頼になります。いつもより念入りの工程を踏みます。

 

また木材によって雰囲気も変わりますので山桜から彫り出す仏様の様子も紹介します。最後に工程動画も載せておきますので、そちらの様子もご覧いただけると嬉しいです。

 

 

今回はお客様と相談して木で彫る前に粘土で確認してもらうことになりました。

木彫りは質量を減らしていく工程に対し、粘土は付け足していく工程になりますので少し勝手が変わります。

こちらの粘土も何回も修正しています。

 

 

その後、顔だけを山桜で彫り雰囲気を確かめます。趣のある雰囲気が出ます。

 

 

木取り

 

少し木目が流れている部分がありますので木取りで調整していきます。

 

 

鋸や叩きのみで輪郭を出しました。流れていた木目も綺麗になっているので安心です。

 

 

荒彫りになります。

粘土で形を頭に入れていますのでいつもより彫りやすいです。ただ、檜に比べ硬いのです。

 

 

荒彫りが終わったら左右対称などを修正します。細かい部分も彫り出します。

 

仕上げ

 

細かい部分も確認しながら細部も彫り出します。山桜は硬いので、光沢が出るので綺麗です。いつもは木曽檜なので違う雰囲気が出てきます。

 

 

台座の仕上げ

 

台座は入り組んでいるので曲がっている彫刻刀などを使用し綺麗に仕上げていきました。

 

 

光背の仕上げ

 

光背は別で差し込むので別々で作り仕上げました。ショート動画に工程を載せていますのでよろしければご覧下さい。

 

 

ショート動画

 

 

完成

 

 

長い間、お待たせしてしまいました。その分、思いも強くお別れが寂しいですが達成感があります。お客様の心の支えになるような仏様になっていただけることを願っています。

 

 

仏像彫刻はお時間がかかりますので時間の余裕をもってご依頼していただけると助かります。

 

 

誰かにとって特別であればいい。その様なコンセプトで当工房はこれから出会うお客様にとって特別となる仏様を迎えていきたいと思います。

 

 

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工房 仏師 坂上俊陽

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