
今回のブログでは仏師がどのように木から彫り出すのか、そのプロセスを説明をしたいと思います。
そして最後に制作工程を納めた特別な動画おご用意しました。どうぞ最後までご覧下さい。

「複雑な美しさに挑む、木曽檜の龍彫刻」
今回の彫刻の最大の魅力は、何と言ってもその複雑なポーズにあります。絡み合うようなデザインは一歩間違えれば木が折れてしまうほど繊細でありながらも、その中に力強さと優美さを宿しています。そのため、強度を考慮しながら、ひとつひとつの手順を慎重に進めていきます。 強度やバランスを確かめる為に一度、粘土で原型を作りました。龍の原型ブログ。
使用する木材には、高品質で知られる木曽檜を使用。日本の伝統的な木彫り技術を駆使し、木のぬくもりを活かした彫刻が完成します。

「これが私の手仕事を支える道具たち」
彫刻の工程で活躍するこれらの道具は、それぞれ用途に応じて使い分けます。
これだけ揃っていても、時には足りない刃物が出てくることもあります。そんな時は、鍛冶屋さんに相談して特別に専用の刃物を作っていただいています。
道具へのこだわりは、作品をさらに美しく仕上げるための大切なプロセスの一つ。選び抜いた道具と新たに作られる刃物が、彫刻の世界を広げてくれます。

最初の工程では、木材をノコギリで一つ一つ丁寧にブロックごとに切り落としていきます。この段階では、素材そのものの特性を見極めながら、後の作業に最適な形を整えるのがポイントです。

次に行うのは荒彫りの作業。このプロセスで木材に大まかな龍の形を彫り出します。ここから徐々に龍の輪郭が浮かび上がり、木材がただの素材から芸術へと変わっていく瞬間です。

荒彫りの途中


そして、龍の鱗や細部に至るまで丹念に彫刻を進め、生命感あふれる仕上がりを目指します。細部に込められた緻密な技術が、作品全体を際立たせる瞬間です。

「木の塊から龍を彫り出す 仏師の手で形になっていく様子を解説した動画をYouTubeにアップしました!
本職の手捌きをぜひご覧ください。
あなたの理想を形にするお手伝いを心よりお待ちしております。
<工房 仏師 坂上俊陽>
〒921-8021
石川県金沢市御影町5−26
電話076−207−4672
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