仏像修理 仏師 坂上俊陽

仏壇に入るような仏像の場合は、破損しやすいのが手です。この写真のように中指が折れてしまったなんて事も良くあります。

市場に出てる仏像は大量生産の海外仏像 がほとんどなので、接着剤でガチガチに固めていたり、修理が難しい。

 

買った所に持って行ったら、新しいのを買う事を勧められたという話は良く聞きます。今まで拝んでいた仏像を新しい仏像に取り替える訳にはいきませんよね。では私の場合はどうやっているかというと。

このように手を差し込み式にします。こうする事によって破損した時、手をはずして修理が出来るのです。100年たっても次の世代の仏師が修理できるように。

 

 

私が、過去の仏像を修理した時、昔の技術や思いに感動した経験があります。修理した時に体内から巻物が出て来て、ご先祖様がどういう思いでこの仏様を作ったのか。

仏師がどの様な思いや技術を使って作ったのか。そんな事を次の世代に修理の際に感じてもらえる仏像が出来たらと思っております。

 

今の時代は大量生産の仏像が多いので次の世代が、もうすこし仕事のしやすい時代をつくっていけたらと思います。手仕事の先には常に人がいて、その人がどうしたら喜んでくれるか。そこから始まると思います。ですから将来の事を考えた仏像を迎えて行きたいと思います。